映画『ホープ』への期待感は、何よりもナ・ホンジン監督の作品であるという点が大きかったのではないかと思う。『哭声/コクソン』で見せてくれたあの独特の緊張感と展開のひねり、そして今でも解釈が分かれ語り継がれているラスト。ナ・ホンジン監督の新作というだけで、期待が高まらないはずがなかった。しかも『哭声/コクソン』に続いてファン・ジョンミンが再び主演を務めるとあって、監督と俳優が再びタッグを組んだという事実だけでも、観客の期待はこれまで以上に高まっていたはずだ。
もしかすると、この映画への評価が分かれるのは、まさにここに理由があるのかもしれない。ひと言で言えば、期待が大きかった分、失望も大きかったということだ。
物語は架空の村、ホポ港から始まる。謎の事件の通報を受けて出動した小さな駐在所の警察官コ・ボムソク(ファン・ジョンミン)と、通報者であるいとこのコ・ソンギ(チョ・インソン)が言葉を交わしながら、それぞれ事件を調べていく。ボムソクは村で、ソンギは森で。映画は主にこの二つの舞台を行き来しながら進んでいく。
前半は事件を起こした犯人が誰なのかを追う展開が中心で、後半は戦闘と追跡劇で息をつく暇もないほど観客を引き込んでいく。そうして夢中で見入っているうちに、物語がクライマックスに差しかかったところで、どこか呆気ないとも言えるかたちで幕を閉じる。
期待が大きかっただけに落胆した観客たちの不満は、まさにこの部分から生まれているように思う。公式には発表されていないものの、監督がもともとこの物語を三部作として構想していたためにこのような結末になったのではないか、という声もある。そのためか、この映画を楽しんだ人たちは、続編が必ず作られることを願っている。
私自身もこの映画を楽しんで観たので、当然続編が作られることを願っている。まだ決着のついていない物語がいくつも残されているからだ。物足りなさがないわけではないが、それでも十分に楽しめる映画だった。
